淡水という町では一時6.8度にまで降下、テレビでにぎやかに伝えられた。まず、10度を下回ること自体、台湾ではニュースなことなのだ。
さて、1年半の日本生活から台湾に戻り、8ヶ月。
小1になったランも、年長組のメイも、日本の幼稚園時代のように「週末も幼稚園に行きたい!」という黄金時代は去り、「あ〜あ、今日はまた4時までか」とランは火・木曜日にぼやき、「明日もまた幼稚園?」と曜日感覚がまだないメイは土日を待ちわびているが、宿題や行事や当番の任務などには忠実に取り組んでいる。
ランは1年生ながら宿題は多く、疲れるらしく、家にいる時はどうも二胡母が期待する動きをしないのでイライラする。ピアノは自ら練習を始めることは稀だし、毎月買ってやっている小学館の『小学1年生』で二胡母が最も必要だと感じるドリルになかなか取り組まず叱られ、自分の部屋を片付けることにも大声でぐずる情けなさ>< きっと人さまの1年生のお子達はこんなじゃない、と嘆くことしばしばである。
妹メイは、姉のランより几帳面で、脱いだ服や起きた後の布団をそれはそれは丁寧にたたんだり、お手伝いを頼んでも「はい!」と気持ち良く応じるのはメイだが、相も変わらず食事に信じられないくらい時間をかけたり、ちょっと珍しいものなどが出るとなかなか口に入れられない。偏食がちなのが気になる。キビシイ二胡母は鞭打って(?)食べさせるのだが……
でも、何と言ってもいちばん心配なのは、彼女らの日本語能力だ。油断していると、パパが不在の時でも姉妹間で中国語の会話をしている。
「日本語で話しなさい!」
最近、二胡母がよく発するセリフである。
「えーっと、“水壺”って何て言うんやったっけ?」
「水筒、でしょ!」
「あの〜、“節目”って何て言うんやったっけ?」
「番組、でしょう!」
……………
笑いごとではない。二胡母、本当に胸を痛めている。何とか、もう一つの母国語・日本語を人並みに身につけさせたい。台湾にいたって、負けてはならぬのだ。