ちなみに中国語で歯科を「牙科」という。
以前ちらっと書いたことがあるが、台湾大学病院は三軍総病院と並ぶ台湾医療の最高峰で、こちらも「ちょっと風邪気味」くらいでは行かない大きな病院である。
先日、眼科を受診して、網膜はく離の初期症状が見つかり、急遽レーザー手術をしたと報告したばかりだが、この台湾大学病院歯科にも私の主治医がいる。二胡母、実は顎関節症患者でもある。心意気はたくましいが、肉体的にはあちこち弱点を抱え、ヤワなところがある><
長女ランが生まれて間もない頃に顎の異常を感じた記憶があるので、かれこれ6年ほど前に発症した。しかし、日常生活に支障をきたし始め
たのは2年半前で、強がって治療しなかったら、とうとう顎やら頭全体がズキズキ四六時中痛み出し、あわてて顎関節症専門外来のある病院をネットで探した。
覚悟はしていたが、案の定、大きな総合病院にしかその当時専門医はおらず、電話で予約を試みた。
台湾大学病院は初診でも電話予約を受けてくれるが、顎関節症治療の権威的存在・王若松医師の外来はすごい予約者で、電話した日から10日間ほど待たねば診てもらえず、市販の鎮痛剤でだましだまし、まさに痛みに泣き泣き診察の日を待った苦い思い出がある。
王医師に診てもらい、注射とマイ・マウスピースを作ることで、その後急速に調子が良くなった。今でも毎晩マウスピースを上の歯にはめて寝ている。当時、数ヶ月間通ったものだ。
治ったも同然だったので油断して、固〜いパンを数日前かじってしまったのだが、どうもそれ以来、例の右顎がヘンなのだ。これくらいならいいが、あの時のようにどんどん悪化したらエライコトになるぞ、と怖くなって、今日約2年ぶりに王医師診察の予約を取ったわけである。
火曜と木曜しか王医師は外来に来ないらしく、取れたのは7月20日。
まだまだ先だが、これくらいの痛みで抑えれば待てるし、予約できたことで気分的に楽になった。
夫リーは、
「近い将来、日本に定住するつもりなら、医療費の安い台湾で今のうちに悪いとこ診てもらっておけよ。」
としょっちゅう言うので気がねは不要だが、もちろんできればこんなにたくさん病院通いなんてしたくない。
でも、ものは考えよう。私には与えられなかったものもあるが、自分で気づかないものまで含めると、本当に多くを与えられているのだろう。丸ごと受け入れれば、案外度胸は据わってくるものだ。