それに婚約から挙式、披露宴までにやることが慣習となっている項目を数えたら、絶対日本より多いはずだ。本人たちは、ある程度基本を押さえたらいいだろう、と考えていたとしても、親や親戚がよしと言わない可能性も大いにある。
その面倒くさい慣習や、自由でいたい志向の現代の若者の増加で、結婚離れは進んでいると言える。が、昨日27日(日)は日が佳かったようで、二胡母の日本語クラスの常連生徒のうち、なんと半数が披露宴出席のため早退または欠席した。驚いた。
11年台北に住んで、上記のような社会背景を知りながら眺める台湾の首都の様子は、二胡母の頭をいささか混乱させる。
まず、毎日のように利用するバスの中で当たり前のように目にするのは、中高校生カップルの“いちゃつき”だ。女子が男子の肩や膝に頭を置いて目を閉じていたり、顔を引っ付けるように話していたり、立っていたら、男子が女子の腰に手を回したり………
成人した人は、特に女性の方が「私はこのカレと結婚したいの〜!」ビームを発しながら、いかにも楽しそうに歩いている。<不婚族>と言われる独身主義者にも会うが、昨日実感したように、離婚率の高さなど私たちには別世界のコト、と続々と夫婦の契りを結ぶ人たちは少なくない。そうだなぁ、誰だって不幸になろうと結婚したりしないもの。別れを前提として一緒になったりしないもの。
しかし、結婚はおそらくこの世でもっとも勝率を予測しにくい賭けである。本当に同じ屋根の下である程度の時間、暮らしてみなければわからない。その幸福度、または不幸度は、周囲がいくら想像してもわからないものだ。
とにもかくにも、昨日結ばれたカップルの末永き幸せを祈る。