大家さんには、
「朝7:30にこの辺りに来る予定があるから、その時に鍵を渡すわ。」
と言われていたので、娘たちの送り任務は夫に頼んだ。
入居時に、3か月分の家賃を払うケースがほとんどの台湾。2か月分は敷金である。大家さん夫婦は信用できる人たちだ。ご主人は60代前半と見え、大学の教授だ。明るく、人なつっこく、ユーモアもある。おまけに、きちんと管理されていない郵便受けが二胡母をユーウツにさせていたが、今日行くと、きれいで独立した個人用郵便受けを取り付けてくれていたのには、驚きの感激だった。
大家さんの奥さんがバイクで帰った後から、二胡母はすぐ掃除に取り掛かった。以前の家主は靴で生活していた可能性も高いので、きれいに掃き、水を含ますタイプのモップで4回拭いた。
その時点になって、初めて夫に引越の手伝いを頼めるかと尋ねるとNOだったので、少しずつ持ちやすいバッグに衣類を主に入れて、何度も往復した。直線で行けば一分ほどなのに、大きな交差点を挟んでいるため、待たされる時間が長い。今日も暑い台北、なかなかの重労働である。
エレベーターのない3階ゆえ、その分も計算すると持てる量が決まってくる。
手伝ってあげる、と言ってくれる男友達には、今日はともかくまだ手伝ってもらえるところまで行かないわ、と伝えた。
朝、パパに送ってもらった娘たち。ランが、
「帰りはママが迎えに来て!」
と言うので、4時過ぎには小学校へも言った。荷物が重いので、一旦帰宅してから、娘たちを新居に連れて行った。外見は古いが、部屋の中は明るく清潔感もあるので、まあ気に入ったようだった。
両腕、腰、太ももが痛む。
明日は2コマ授業があるし、この分だとまだまだ時間がかかりそうだ。もちろん、その間はこの家で暮らす。