今日がその日。合格発表でもあるまいし、さほど気にしていなかったのだが、永花幼稚園でランと同級生のあるおばあちゃんが朝さっそく見に行き、教えてくれた。親切なおばあちゃん(といっても孫が幼稚園くらいだから若いのだけど)だが、全部で何クラスあるかは確認しなかったらしい。申請日に聞いたのでは20数クラスだった。
うちは当校区の中でもいちばん学校に近い地区だと思われる。徒歩5分で行ける。ひとクラス25人はいるというから一応マンモス校なのだろうが、それだけの児童数が集まると言うと校区もかなり広いのだろう。そう言えば、市場近くの正門前を朝通りかかると、バイクや車で保護者に送られて来る子をよく見かける。
ランは1年18組だそうだ。(中国語では「組」を「班」と言う)
クラス発表に合わせた訳ではないが、昨日午後、メイと夫リーが午睡に入る頃、ランと出かけた。いくつか目的があったのだが、メインは小学校の制服を買うことだった。
台湾にも学校指定の制服を取り扱う衣料品店がある。郵便局やJAのような団体が運営するスーパーなど私が頻繁に通う通りからちょっと奥まったところにある制服専門店へは、一度視察に来て、店番の70歳前後と思しきおじさんに週末も開いているかと尋ねたことがあった。
「来る時は本人を連れて来なよ。」
と言われた。
ランを見て、おじさんはひょい、ひょいっと手品のように服を取り出してきて、ガラスケースの上に並べる。さすがプロ、サイズがわかるのだろう。
入学時にまずそろえた方がいいというのが、夏服のブラウス2枚、スカート1枚、体操服上下ひと組。ランの背中や腰にあてて見るとピッタリだった。
これで950元(約3000円)なり。幼稚園と違い、制服があるのは助かる。
赤い襟に赤と白の細かいギンガムチェックのブラウス、濃紺のプリーツスカート、黄色い半袖体操服に緑の短パン。
おてんばランに、よく似合うだろう。
余談だが、そのおじさん、私が日本人だとわかったらしく、彼の幼少時代に日本が台湾を植民地化し、学校では日本語が教えられたことを懐かしそうに語った。今でも聴くのは日本の懐メロだそうだ。
そして、台湾が日本の植民地から解かれた時のことを「光復」という単語で表現した。私はいい響きだと感じた。