昨日は久しぶりにまったく夕立が来なかったせいか、夜が更けても室内31度、暑がりの夫リーはまだクーラーではなく扇風機で耐えているが暑さに強い私でさえ、ゆうべは暑さで安眠妨害された。
朝起きると汗がねっとり身体にまとわりついており、たまらずシャワーを浴びた。今日も台北は34〜35度に上がる予報、はー、勘弁してほしい。
さて、昨日ランが幼稚園から帰る道すがら訴える。
「明日からランのクラスの3人のお友達、もう幼稚園に来てないんやで。男の子2人と女の子1人。」
その女の子は20数人いるいちご組の中でランが「2番目に仲が良かった。ランが4月に入った時もいろいろ教えてくれたし、仲良くしてくれた」と悲痛な面持ちである。
台湾は年度末なので、転校かな、あ、でも、もうすぐ小学校入学だからそれはおかしいか…… と私は思いめぐらしていた。
「あーあ、さびしいな……」
うつむくランがいじらしい。私まで悲しくなる。
「ねえ、でも、その子もランと同じ小学校に入るんじゃない?そしたらまた会えるよ!」
「うん、たぶんそうやと思うけど。」
「今日ちゃんとあいさつした?その子と。」
「うん、抱っこした。」
…… 切ないなあ。小さな胸を痛めるランである。
夜、リーにその話をすると、彼はこう言った。
「今週末で小学校は夏休みに入るから、その子たちにはお兄ちゃんかお姉ちゃんがいて、下の子を見られるようになるから、早めに辞めたんだよ。」
そうか。そうにちがいない。
台湾の小中学校は通常6月下旬に学年末を向かえ、長い夏休みに入るが、今年は旧正月休暇が長かったため、その分夏休み開始が遅くなった。
また、日本は秋から冬だが、台湾はこの時期が受験シーズンである。
ランも卒園まであと1ヶ月。
「あと1ヶ月もある〜。早く日本に帰りたいなあ。」
妹メイにはない時間の感覚がはっきりしてきたランは、そうつぶやいて登園した。