そうでしょう、そうでしょう、5時に起床しても扇風機が欲しい暑さがもう身体にまとわりつく。はー、先が思いやられる。
昨日19日も似たような暑い一日であった。わが家4人は朝9時に車で出かけた。すぐ向かいの「中国石油」で夫リーがレギュラーガソリンをいれたが、リッター29.2元(約90円)だった。台湾のガソリン価格はしょっちゅう変動する。
それから北二高(高速道路)に乗り、新竹縣を目指す。台北から南西に桃園縣(国際空港があるところ)、次が新竹縣だ。お金持ちの縣らしい。半導体など先進の精密機器や部品の研究施設に工場が集まる商業区があり、知る人ぞ知る機械、電気関連の中枢を成しているのだ。そこではエンジニアや研究員などが多く働いており、総じてその手の職位にある人は高所得者で、新竹の物価は台北に劣らず高いとも聞いた。
しかし、一旦首都台北を離れると、緑が増え、山が見えて、視界が広がる。深呼吸したくなる。
新竹縣はあと「風城」とも呼ばれ、風が強い地域だ。風力発電用の風車も立っている。その強風を利用して、昔からビーフン作りが盛んでもある。中国語で「米粉」と書く、あのビーフンだ。
リーは途中道に迷って約束の時間より遅くなったが、無事、大学時代の同級生・沙さんの自宅に着いた。沙さん一家とは先月一緒に一泊旅行をして以来の再会である。
小学5年生の息子を持つ彼は、うちのランとメイをとても可愛がってくれる。今回も、実は、うちの娘たちに会いたいから計画してくれたようだった。
「やっぱりいいなあ、女の子は。うちの息子なんて母親にべったりで僕なんか相手にしてくれないもん。」
だそうだ。
昨日は特にメイが沙さんに甘えて、くっついていた。
「さーさん、さーさん」
と、パパそっちのけである。
お昼は外出し、『新橋』という日本料理屋でごちそうになり、午後は再び外の木々が見える気持ちの良い4階の部屋でくつろぎ、沙さんが時々運動に行く、近くの小高い山兼公園へ。
「ちょっとここを散歩してから帰りなよ。」
というので、「ちょっと散歩」もいいか、と思いきや、ふだん熱心に身体を動かしに来ている沙さん、どんどん本格的なコースを歩き始める。一番元気なのは彼とうちの娘たち、あとは息も絶え絶え……
やーっと駐車場まで帰って来たら5時。1時間以上山道を歩いていたことにびっくり。ヒザもすでに笑っている。想定外の成り行きに、沙さん一家に重々礼を述べ、別れた後の車中でドッと疲れが出た。
しかし、今朝起きてみると筋肉痛にはなっていない。ホッ。
それに新竹はいつも通り抜けるだけの縣だったが、昨日初めて市内を見て、きれいな町だと気に入った。
東から太陽が照りつけ始めた。今日も覚悟して乗り切らねば。
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