なのに、7:30AM、ランが早々とケータイで二胡母を起こす。
「ママ〜、早く来てよ〜!」
今日30日(土)から2日かけて、帰国の荷造りをするため、そっちに行くからね、と言っていたからだ。
9時にやっと父子たちがいるマンションに着き、1時間余りスーツケースに娘たちの衣類を詰めて、また自分の部屋に戻り、シャワーを浴びた。
今日は台北中央駅の裏側にあたる忠孝東路に立つ、シェラトンホテル2階の<桃山>という日本料理の店に行くことになっていた。二胡母が五十音を教えたことがある生徒さんで、特に話をする機会が多く、また最年長の60ウン歳くらいの見るからに紳士で、印象に残る人だった蔡さんが招待してくれたのだ。
二胡母、目が効くのか、本当に蔡さんはその上品さ、地位の高さが嫌味なく溢れ出る人で、実際大きな事業を手掛けていた。医薬関係だが、〜協会会長、などの肩書も名刺に所狭しと書いてある。
3人娘の父親で、上2人はアメリカで弁護士をしていて、17歳離れた三女は同国の高校2年生。その三女が日本の大学で医学を学びたがっている、夏休みに台北に帰って来るから、3人で食事しましょう、と以前から声をかけてもらっていた。これも出逢い、きっかけ、世界が広がるだろうなどと思い切って招待を受けてよかったと思った。
シェラトン・タイペイ。さすがに高級ホテル〜、と感じさせる面構え、空気、サービス、味であった。ああいうレベルを日常生活の一部としている人は確かにいる。そんな人をいっぱい見た。
でも、さほど羨ましいとも思わなかった。シェラトンに自分を合わせる必要はないのだ。基準は自分。二胡母は、精神的に、霊的に目標とする境地に達したい。それがいちばん大切。